執筆:八束さん
お気に入りの子は全部染めたい。内から外から。そして全部知りたい。好きなことも嫌いなことも。何をどうすれば悦ぶのか、泣くのか。
頬を紅潮させて彼女がやって来て、そしてどこか誇るようにスカートの前をたくし上げる。ショーツは履いていない。剥き出しの秘部に、ナオコがあげたリングが光る。
「ちゃんとつけてきてくれたのね、いい子」
チャームを軽く揺らしただけで、ヤヨイさんは身悶えた。
「んっ、ナ、オコさんっ、早く……っ」
「焦っちゃだめよ」
チャームの先まで濡れたリングをそっとはずしてやる。これが彼女との『はじまり』の合図だ。待てができない犬みたいに、彼女は縋りついてきた。宥めるように全身を撫でながら、衣服をすべて剥ぎ取っていく。
「ヤヨイさん。このブラジャーって、いつ買ったもの?」
「えっ……」
「紐がちょっとよれちゃってるから」
「やだ……きれいなの選んだはずだったんですけど」
「いいのよ。ただこれ、あの男とするときにもつけていた?」
ヤヨイさんの顔がサッと赤らんだ。
「……ごめんなさい。その、あまり持ち合わせがなくて」
「しかたないわ。ここにいたんじゃ気軽に買い物にもいけないだろうし。……そうだ、あなたにぴったり合ったものを誂えてあげるわ」
「えっ、でも……」
「あなたが身につけるものは、すべて私が用意したものであってほしいの」
いいことを思いついた。
一旦彼女から離れ、机の引き出しからメジャーを取り出す。そしてウエスト、バスト、ヒップ……と、巻きつけていく。焦れるようにヤヨイさんが身体をくねらせたが、あえて淡々と進める。
「すごい、理想的なサイズね」
「そんな……ナオコさんの方がよっぽど……あっ」
あえて乳首にメジャーが擦れるようにすると、思ったとおりの反応を見せてくれる。
「ここのサイズも測っちゃいましょうか」
耳元で囁き、乳輪にメジャーを這わせる。そして乳首にも。
「……って、勃たせないでよ。サイズが変わっちゃったじゃないの」
「あっ、あ……」
「どうせなら一番勃起したときのサイズを測りましょうか」
乳輪ごと摘まみ上げ、親指と人差し指でくにくにと扱くと、あっという間に真っ赤に腫れ上がる。
「やだっ、ナオコさんっ、やぁっ……」
「だいぶ大きくなったけど。でもいつもはもうちょっと大きくなるわよね?」
ちゅうっ、と吸い上げると、甲高い声を上げてとうとう、がくん、と膝をついた。
「あ、あ、あ……」
「ほら、立って。まだ測らなきゃいけないところが残ってるわ」
軽くイったのかもしれないが、無視して立たせる。自力で立つのは難しそうだったので、机にお尻がつくように凭れさせる。
「ヤヨイさん、こっち、持っててくれる?」
メジャーの端をヤヨイさんに持たせる。そして片方を下へと伸ばし、割れ目に宛がう。濡れた肉襞にぴたり、と目盛りが貼りつく。
「ひゃんっ」
「あなたのここが丁度剥き出しになるサイズのショーツも作ってあげる。そうしたらリングがつけやすくなるし、もっと映えると思うの」
「あっ、あ、あああんっ」
「……って、ヤヨイさん。動かさないで。メジャーが濡れちゃったじゃない」
「だって……だ、って……」
陰唇の縁に沿わせるようにしていたメジャーを、自分で中央に持ってきてしまっている。可愛い。中へ中へと食い込んで、もう目盛りが見えない。
「自分で動かしちゃって。ナカのサイズも測ってほしいの?」
「ち、が……あんっ」
「そうね、あなたが測ってほしいのはサイズよりむしろ感度、かもね」
背中の方へメジャーを回し、おもむろに強く引っ張る。恥部が醜い形に潰れて、ぷちゅっ、といやらしい汁が飛び散った。
「やぁあああああーっ!」
いやいやと首を振りながら、それでもヤヨイさんは胸の前でメジャーを握りしめたまま、放そうとしない。本当につらいならその手を放してしまえばいいのに。見かけによらず快感に貪欲だ。それともそこまで思考が回っていないのか。
しゅる、しゅる、と、上下に動かしてさらにメジャーを食い込ませていくと、その動きにあわせるように腰を振っている。目はうつろで、口は半びらき。涎が垂れ落ちそうなタイミングを見定めて、口づける。
「むぅっ……ん、んんっ、んん……」
密着すると、震えがより伝わってくる。本当に可愛い。
「採寸だけでこんなに感じちゃうんじゃ、お洋服屋さんに行くこともできないわね」
「はぁ……あっ、あん……」
「まぁ、私だけが知っていればいいんだしね、あなたのサイズは。さぁヤヨイさん、最後に一番大事な部分が残っているわ」
敏感な突起に集中的に擦りつける。
「ああっ、やっ、ナオコさんっ、イくっ、イっちゃいますっ! イ、くううーっ!」
太腿をがくがくと痙攣させて、天を仰ぐ。倒れ込んだ彼女を受け止めたときに、スカートが彼女の愛液で濡れてしまった。
仰向けにソファに横たえる。てらてらと光る赤い突起を見せつけられると、悪戯心がわいてくる。ふうっと息を吹きかけてやると、また可愛らしい嬌声が聞こえた。いつかここにぴったり嵌まるサイズのリングも用意してあげよう。濡れたメジャーを、くるりと巻きつける。
「ヤヨイさん、測れたわよ。よく頑張ったわね」
「あ、ああ……」
頭を撫でながら、耳元で囁く。
「教えてあげましょうか。あなたの大事なところのサイズはね……」