【作品裏話】

 

こちらは巷で言うネタバレ。説明不足を補完する素晴らしいページです。

あえて詳しく書かず読者の方にハテナを残すのも楽しいんですが、せっかくサイトなんて作ったので制作秘話という名の乱文を綴ります。

余計なことは知らなくていいぜって方はバックしてください。

 

時間はある!問題ない!という方は是非ぜひ。

 

 

 

 

 

 

【0:00分】

 

これは実父と息子の近親強姦です。相姦じゃありません。狂った父親が息子をいたぶるお話ですが、実際は息子も正気じゃありません。

幼い頃から性的虐待を受けているせいで記憶に蓋をし、自分の都合のいいように過去を改ざんしています。

そのため作中でも辻褄の合わない発言、思案を何回かしています。気付いた方がいたら嬉しいですね!

受け止める事が難しいほどの辛い記憶は“忘れる”ことが出来るんですよね。

実は私自身経験があります。よく、本当に辛い記憶は絶対に忘れられない、いつまでも心の中に残ってフラッシュバックすると言います。それは確かにそのとおりだと思います。

ただ健忘はれっきとした病気で、自分の意志とは関係ありません。だから本当につらくて、死にたくなるような記憶でも消すことができます。

0:00分はただただ暗いだけの話ですが、書こうと思った背景にはちょっとだけ自分を重ねてる気がします。

 

 

【シャッターを切るときは】

 

今は閉鎖してしまったBLサイト様で書いていたお話です。予想外にたくさんの方に読んでもらえてビビったことを覚えてます。

テーマが盗撮ということもあり、人によってはトラウマを掘り起こしかねない為、注意喚起は慎重にならないといけないと考えています。かくいう作者も学生時代盗撮されたことがあるんですが、神経太いのとその場で取り押さえてもらったので全然トラウマになってません。突風のような出来事だったので頭の中「???」で家路につきました。

それはさておき読者様が女性前提として考えると、犯罪的なテーマなので無理に読んではいけないと思います。

登場人物の矢代も普通に生徒をレイプしていますが……勝手なことを申し上げると、これはファンタジーです。

 

 

【俺を犯した君のお話】

 

死ネタは人によって酷い地雷を踏みます。わかってるけどやりました。

 

萌えを基点にしない人間の為、書きたいと思ったら例え先が行き止まりでも前進します。

こちらに登場するなづなは色んな意味で可哀想な子です。やっぱり心のどっかでは誰かに止めてほしかったんじゃないかな…

ラストは三尋の方が狂ってます。救いのないお話です。

 

 

【人の恋路を邪魔しちゃいけません!】

 

こちらはもともとモバスペBookさんで公開していたお話です。ファナティックフレンドはこの話の次に公開しました。

軽いノリが読みやすかったのか、思いの外たくさんの方に読んで頂きました。それは嬉しかったのですが、色々あって全て削除してしまいました…二回ぐらい…←

読んで頂いていた方々には申し訳ない気持ちで一杯です。もしこの時の読者様がどこかで発見したらすごい縁だと思います…!

 

 

【ファナティック・フレンド】

 

このお話はかなり地味なんですが、実は今まで書いた中で一番好きで、大事な話です。この話を書き終わったとき、本気でもう書き手はやめようと思いました。謎のやりきったぜ感に支配され、ガッツポーズしてたんですよね…

エブリスタさんでは新作セレクションに選んで頂いたりと、ほんと恵まれてるなぁとしみじみ思います。

当初は三角関係が書きたい、というよりは主人公を振り回す謎にキャラクターを登場させたい!ついでに、裏で繋がっていて主人公を裏切る展開にしたいと考えていました。

これだけだと、どんだけ主人公不幸な役回りなんや…て思います。実際准は薄幸でした。でも出てくるキャラクター皆好きです!嫌いなわけではありません。

 

 

 【Dress Circle】

 

このお話を書いたのはもう三年前になります。加筆修正がけっこうあって、実はこの話は柚が柊先輩とくっついて終わりだったんです。それが何だか物足りなくなって、延岡や朝間の話を書き足した次第です。このおかげで朝間が少し好きになりました(笑)

この話の何がすごいって、最終的にくっつく継美と一架は一度もセ〇クスしてないことですよ……複数CPの話とはいえ面白いなぁと自分でも思います。他のキャラとはバンバンしてるのにね……でも書いてるのはとても楽しかったです!

 

 

【夕に超える】

 

わりとあっさりした短編です。当初は管理人定番の近親関係で攻めたろかと思っていましたが、同じ父を持つ少年たちの関係を書いてみたくて変更しました。

血のつながった父も離婚すればひとたび他人となり、再婚相手に子どもがいればその子の父親になる。複雑な話ですが、抗うでも嘆くでもなく、置かれた境遇に甘んじるのは自然なことかもしれません。

これも、これから付き合う系のお話なので後日談とか書いてみたい気がしますが…蛇足になりそうです。

 

 

【Free City】

 

がっつりファンタジー色のお話です。実はこれは八束さんとコラボしている78シリーズの2と4から派生…もといインスパイアされて生まれたお話です。

広大な地そのものが、ある種の敵として住む者達を破滅に追いやっていく…みたいなものを書きたくて最後まで超特急で展開しました。Free Cityをつくったのは誰なのか、今街を支配しているものは何なのか、そういう謎を散りばめておくのはとても楽しかったです。

 

 

※以下ネタバレ

本編開始の時点で司は神様の家にアクセスし、離脱まで成功しているので「由貴と永遠に結ばれたい」という願いを既に叶えています。由貴が司と別れたくないとのたまっているのはその為です。由貴は「復讐を叶える為に司と関係を続けなければ」と思っていますが、話の途中で「司が死にたがるので目を離せない」という理由に変わります。これが二人を繋ぎ続ける、神様の家の報酬みたいなものです。司が危なっかしい思考でいる以上、由貴は彼から離れることができない。ロマンチックなことは何もなく、「二人が永遠に一緒にいればいい」だけなので、互いを縛り付ける理由は(神様の家にとって)何でもいいのです。

番外編では藤が神様の家にアクセスし、成功した代償に下半身不随となります。これによって藤の恋人は彼に同情し、「死ぬまで彼を支える」と決意する。しかしそれは彼の本当の意志ではなく、神様の家が仕向けた報酬(呪い)です。

ちなみに侵入者は全員好きな人と結ばれる為になにか代償を支払っています。じゃあ司は何を失ったのか?

それはずばり、記憶です。由貴を愛していたこと、神様の家にアクセスしたこと自体を忘れてしまっています。だから何故突然自分が「死にたがり」になったのかも分からない。早く由貴と別れて、彼を解放しなければいけないと思っている。実際はその死にたがりのおかげで由貴と居られるとも知らずに。

彼は最後まで記憶を失っています。ただし記憶を失う寸前、自分の行いをUSBに残しています(残したことも忘れていますが…)。話のラストで由貴がそれを見つけて中身を確認した為、由貴はこのことを知っています。でも今後も司には打ち明けないでしょう。それは司の為か、はたまた自分の為か…想像はお任せします。